痴漢に間違われた
その日、僕が電車から降りると、「待ちなさい」を言われ、腕を掴まれた。
周りにいる人は僕が痴漢で、女性に取り押さえられているように見える。
「僕は何もしてませんけど」といったが、女性は腕を放さない。
「ちょっと来なさい」と言って僕を人のいない方へ連れていった。
「僕は痴漢なんてしてませんよ」と言うと、
「誰が痴漢だなんて言ったの。そんなこと一言も言ってないわよ」と女性は言った。
そう言えばそうだ。僕は痴漢に間違えられたとばかり思っていた。
女性は「さっきはごめんなさい。私、あなたと二人だけになりたかったから、あんなことをしてしまったの」
と言って僕の目を見た。
「僕が痴漢だと思ったんじゃないんですか?」
「そうじゃないの。痴漢はむしろ私の方かも。
貴方、私の目にくるいがなければ真性マゾね。
初めて見た時からそう思ったの。
どうしても私、あなたを逃がしたくなかったの」と言った。
「間違ってはいないと思いますが、そんなこと人に言われるのは心外です」
「そう、間違ってはいなかったのね。それじゃ、今日から私の奴隷になってくれない」
と彼女は真顔で僕に迫ってきた。
「何かの冗談ならもう行きますよ。僕は貴方の奴隷になる気はありませんから」
と言って突っぱねた。
でも、この後、僕はこの方の奴隷として飼われることになるのだ。
常に全裸、毎日のように鞭打ちにされる日々だ。
ただ、その時はまだ、名前すら知らなかったのに。
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2011年12月15日 | コメントは受け付けていません。 |
カテゴリー:コラム